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胃食道逆流症

胃食道逆流症(逆流性食道炎)ってどんな病気?

胃食道逆流症(GERD: Gastro-Esophageal Reflux Disease)とは、胃から胃の内容物、特に胃酸が逆流することで、胸やけ、みぞおちの痛み、吐き気、喉の痛みなどのさまざまな不快な症状を引き起こす病気のことです。食生活の欧米化やヘリコバクターピロリ菌感染の減少などにより、胃酸の分泌量が増加したことも、この病気が増加傾向にある一因と考えられています。この病気は大きく2つのタイプに分けられます。

逆流性食道炎

1つ目は、逆流性食道炎(RE: Reflux Esophagitis)と呼ばれるタイプです。これは内視鏡検査で、食道と胃のつなぎ目(食道胃接合部)に赤み(発赤)、ただれ(びらん)、傷(潰瘍)などの異常が見られる場合です。つまり、胃酸の逆流によって食道の粘膜に実際に傷がついている状態です。
逆流性食道炎

非びらん性胃食道逆流症

2つ目は、非びらん性胃食道逆流症(NERD: Non-Erosive Reflux Disease)と呼ばれるタイプです。こちらは、症状はあるものの、内視鏡で見ても食道に粘膜の傷が見つからない場合です。つまり、胸やけなどの不快な症状があるにもかかわらず、食道自体には目立った損傷が確認できない状態です。

胃食道逆流症(逆流性食道炎)の原因は?

食道と胃のつなぎ目に下部食道括約筋という筋肉があり、食物が通過するとき以外は胃の入り口を締めて胃の内容物が食道に逆流しないように働いています。この筋肉が緩むと胃から食道への逆流が起こるようになります。
下部食道括約筋が緩む原因としては、加齢による変化、胃内圧の上昇(食べ過ぎ、早食いなど)、腹圧の上昇(肥満、衣服による締め付けなど)、高脂肪食などがあります。
妊娠中の人、肥満傾向の人、便秘をしている人などは、常に腹圧が上がっている状態になっているため、胃酸が食道まで逆流しやすいとされています。
また、最近ではヘリコバクターピロリ菌の感染率が低下したことで、胃酸の分泌が増加しているともいわれています。 

胃食道逆流症(逆流性食道炎)の症状は?

逆流性食道炎の症状はさまざまですが、なかでも代表的なものは胸やけです。そのほかみぞおちの痛み、呑酸(酸っぱい胃液が口の中にこみあげてくる)、お腹の張り(腹満感)、胃もたれ(食後に胃が重く感じる)などがあります。これらの症状は、食べすぎたとき、急いで食べたとき(早食い)、脂っこいものを食べたあと、お酒を飲んだあと、前かがみの姿勢(前屈姿勢)、咳をしたとき、きつい服を着てお腹を締めつけたときなどに悪化しやすくなります。しかし、水を飲むことで一時的に楽になることもあります。食道への刺激が強いと胸の痛み、背中の痛みを感じることもあります。またのどの違和感、のどの痛み、飲みこみにくさ(嚥下障害)、声がかれる(嗄声:させい)といった喉の症状として現れることもあります。その他、胃酸が口の中に戻ってくることで、歯が酸にさらされて傷むと歯が溶ける(歯牙酸食:しがさんしょく)、眠れない、睡眠の質が悪くなる(睡眠障害)のような一見すると関係なさそうな症状を引き起こすこともあります。
胃食道逆流症(逆流性食道炎)の症状は?

胃食道逆流症(逆流性食道炎)の診断は?

初めに問診でどんな症状があるのか詳しく確認します。そのうえで胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を行い、食道と胃のつなぎ目(食道胃接合部)の粘膜に傷がないかを調べます。ただし、胃食道逆流症の患者さんの半数以上では、目に見える粘膜の傷は見つからないため、胃カメラだけでこの病気を確定することはできません。症状はあるのに、原因がはっきりしないときや、診断が難しい場合には、24時間食道pH(ピーエイチ)測定検査・インピーダンス検査(食道の中に胃酸が逆流していないか、どれくらいの時間、どの程度の頻度で起こっているかを詳しく調べます)、食道内圧測定検査(食道の動きや圧力の状態を確認し、正常に働いているかを調べる検査)などの特別な検査を専門施設で行うこともあります。

胃食道逆流症(逆流性食道炎)の治療は?

主に薬による治療と生活習慣の見直しが中心です。プロトンポンプ阻害薬(PPI)、カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB:ピーキャブ)、ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)などの胃酸の分泌を抑える薬を使って、症状の改善を目指します。効果が不十分な場合には、胃の運動を改善する薬や、酸を中和する制酸薬を併用することがあります。また以下のような生活習慣に気をつけることで症状の改善につながります。
  • 食べ過ぎ、早食いをさけましょう
  • 高脂肪食、アルコール、炭酸飲料、喫煙をできるだけ控えましょう
  • 食後2〜3時間は横にならないようにしましょう
  • 夜間に逆流症状が出る人は、頭を高くして寝ましょう
  • 肥満の方は体重を減らすように努力しましょう
  • おなかをベルトや服で締め付けすぎないようにしましょう
  • 長時間の前屈みの姿勢はできるだけ避けるようにしましょう
薬を使ったり生活習慣を改善したりしても症状がなかなかよくならない場合、内視鏡を使って食道と胃の境目の粘膜の一部を切除し、逆流を防ぎやすくする方法(内視鏡的逆流防止粘膜切除術)、胃の入り口をしめる力を強くして、胃酸の逆流を防ぐための手術(腹腔鏡下ニッセン手術)のような特別な治療が選ばれることもあります。
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