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原発性胆汁性胆管炎

原発性胆汁性胆管炎(PBC)ってどんな病気?

肝臓は胆汁という消化液をつくるという働きがあります。胆汁は肝臓の中の肝細胞によってつくられたあと胆管を通り、いったん胆嚢で蓄えられた後十二指腸に流れこみます。原発性胆汁性胆管炎(PBC:Primary Biliary Cholangitis)は、肝臓の中のとても細い胆管が壊れる病気で、血液検査でALPやγGTPなどの胆道系酵素が高値になります。50~60歳代の中年以降の女性に多く発生します。
原発性胆汁性胆管炎(PBC)ってどんな病気?
この病気の原因はまだ分かっていませんが、免疫反応の異常が病態に関与していることが知られています。ほとんどの症例において、自己抗体の1つである抗ミトコンドリア抗体が陽性となります。そのほかに遺伝学的背景や微生物感染、物理化学的因子、ストレスなどの環境要因が発症に関与することが推測されますが、詳細は明らかになっていません。

原発性胆汁性胆管炎(PBC)の症状は?

現在診断を受けている患者さんの多くに自覚症状はなく、このような状態は無症候性原発性胆汁性胆管炎と呼ばれます。さらに診断後も一生無症状のまま経過する患者さんも多くいらっしゃいます。一方で症候性原発性胆汁性胆管炎における初発症状は皮膚の掻痒感(かゆみ)が最も多く、進行すると黄疸が出現します。病気が進行して肝硬変の状態になると、肝炎ウイルスやアルコールなどほかの原因による肝硬変と同様に、浮腫・腹水や肝性脳症などの肝不全の症状がみられ、肝臓癌を合併することもあります。

また骨粗鬆症、口腔・眼の乾燥症状、脂質異常症を高率に合併します。ほかの自己免疫疾患を合併することも知られており、日本においては約20%にシェーグレン症候群、約5%に慢性関節リウマチ、約5%に慢性甲状腺炎が合併すると報告されています。また同じ肝臓の自己免疫疾患である自己免疫性肝炎(auto immune hepatitis; AIH)を合併しPBC-AIHオーバーラップ症候群と診断される患者さんもいます。 

原発性胆汁性胆管炎(PBC)の検査は?

肝内胆汁うっ滞を反映して、血液中の胆道系酵素(ALP、γ-GTP)が上昇します。さらに進行すると黄疸の指標であるビリルビン値が上昇します。また血清IgM値は90%以上の症例で高値となります。原発性胆汁性胆管炎に特徴的な自己抗体である抗ミトコンドリア抗体が約90%で陽性となり、中でも抗M2抗体が関与することが知られています。その他、抗セントロメア抗体や抗gp210抗体が陽性になる症例もあり、診断の一助となります。

血液検査の結果と肝生検による組織所見、臨床経過を総合して診断を行います。また原発性胆汁性胆管炎では肝硬度(肝繊維化の程度)を評価することが重要です。当院はフィブロスキャンを導入しており身体に負担をかけることなく肝硬度測定が可能です。 
FibroScan(フィブロスキャン)検査

原発性胆汁性胆管炎(PBC)の治療は?

治療薬としては、ウルソデオキシコ-ル酸(ウルソ)という胆汁の流れを促進するお薬が広く使われています。副作用として胃痛や下痢などの消化器症状が現れる方がいますが、多くの方ではほとんど副作用はみられず長期にわたって飲むことができます。また、脂質異常症の治療に広く使われているベザフィブラート(ベザトール)という薬が使われることもあります。重症例や治療に反応しない場合に肝移植が適応となる場合もありますが、早期診断技術の向上により肝移植の必要性は減少しています。

まとめ

原発性胆汁性胆管炎は慢性疾患ですが、適切な治療と早期診断により肝硬変、肝臓癌への進行を防ぐことができます。内服治療で多くの患者さんが正常な肝機能を維持しながら生活を送れます。無症候性の患者さんは予後良好で、通常の生活を続けることが可能です。原因不明の肝障害でお困りの方は、ぜひ当院にご相談ください。
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